現在、ついについに、私もインフルBにかかっちゃいまして、金曜日まで教室全面休業中です。
しかし、その間にも、いくらかの「体験
レッスン希望」の申し入れをいただいて、大変うれしいのですが、上記の通り現在満員状態ですので、状況が変化し次第、またお知らせいたします。
ところで・・・ちょっとたまには、
ピアノレッスンについて思う所を。
ピアノレッスンをもちろんこれだけやっていると、いろんなお子様と、親御さんとのお付き合いです。
当たり前ですが、だれも、同じ子はいないし、同じ親御さんもいるわけがない。
みんな個性的で、それぞれです。が、
ピアノという同じ楽器をやる者同士、どうすれば上手くなるか、上手いとはどういうことか、というのは共通・・・というよりは一応はみんな、
同じ目的に向かっているわけで。
でも、実際、開始年齢も違えば・・・また、初めての事が得意の子、どんどん、次の事に興味が出る子、逆に、なかなか新しいところに踏み出せない子、やってみて失敗するのが怖い子、好きになった曲から離れられない子・・・。
ほんと、様々です。
でも、結果の出方はそれぞれでもみんな、
「上手くなりたい」「弾けるようになりたい」というのは共通なんですけどね。
やっているうちに・・・
お子様は、段々と「何が目的なのか」を忘れてしまっていくことがあります。
大人とは違ってまだ、生きてきた時間も短ければ、自分で努力した事で成果を出した「成功体験」ももちろん少なく・・・。
みんな、ママパパにジジババに褒めてもらいたい、と心から望んでいるのに、
「練習しなさい!と叱られる」・・・
自分の願いとは逆だ!となってしまう事があります。
私は、この仕事をしていて・・・ほんと、
ピアノレッスンは「ママパパの協力の賜物」だと思っているので
「必ず、練習の声かけをしてくださいね」とお願いします。
しかし、それは
「練習していない事を叱る」事ではないのです。もっともっとシンプルに・・・
「練習したら起きる素敵な事」を、ちゃんと理解させて、毎日積み上げて欲しいのです。
素敵な演奏は、自分をスターにも、アイドルにもしてくれるし、お姫様にもなれるし、お城や教会で演奏するイメージも描けるのです。
なのに、つっかえて弾きなおして、では、ぶち壊し・・・。
そんな演奏で平気だとしたら、それは
「プライドが低い」のです。
自分がどれだけ、無様な事を人前でやったのか、理解できていないというのも一つ。
自分が聞いている側だったらどう思ったのか、を想像できないと証明した、のも一つ。私らは、とってもありがたいことに・・・先ごろ冬季オリンピックが終わりましたが、たくさんの素晴らしい競技を見せてもらえて、感動させてもらいました。
かれらは、4年間、その競技の瞬間に向けて、それはそれは、血のにじむ
練習を積み重ねてきた。
練習していない事ができるようになる人間は、いないんです。アスリートでさえ、生まれた時はまっさらです。
世界的ピアニストだってそうです。
しかし、どこで、違ってくるのか?
それは、
「練習できる精神力と、環境」環境には、親御さんの意識はもちろん、「お金事情」も含まれます。
私らは、「子ども」という未知数の才能の持ち主をいかにうまく育て上げるか?にチャレンジしている仲間なのです。だから、どうか、お子様たちに・・・
「素敵な演奏のために毎日練習しよう、毎日ピアノに触ろうね」と声かけしてください。
よく・・・私が、
「それは違う」と感じる、親御さんの言葉があります。
「もう1人でできるよね?」
「もう、年長さんなんだから、もう1年生なんだから、もう4年生なんだから」
「言われないと練習できないの?」
私は、ほんと、聞きたい。
ママ、パパなら出来るんですか?
お子さんと同じ年の頃、出来ていましたか?
私?私はできませんでした。
リアルにできませんでしたから、子どもの頃はヘタクソでした。
でも、確かに「好きだったので」自分の気の向くままに弾いていましたが、私の両親も
ピアノは全く弾けない人間だったので、分かっていませんでした(^-^;。
でも、今こうして講師をやっているのは本気で練習し始めた30代があったためです。でもその時につくづく息子たちに言っていました。
「お母さんは環境があったら絶対ピアニストになっていたよね」
私は、子どもの頃にしっかり練習する環境には恵まれなかったので、今やっている事は、完全に自分だけで作り上げた知識と能力なので、その点においては「自分は天才だ」と思っていたりします(^-^;(^-^;(^-^;
しかし、結局、ピアニストにはなっていない現在、やはり、それは「潰れた夢」なんですよね。
どうか、
私と出会った親御さん達には、「お子様の夢を潰す親」にはなって欲しくない。「ピアニストになる」までの夢ではなくても、「自分の思い通りに好きな音楽が演奏できる未来」をどうか、潰さないで上げて欲しいと。
「もう、やめとき、あなたにはピアノは向いてないから」
それは、「練習をし尽くした、尽くさせた上で」判断する台詞にしてください。ほんと、
結論を出したり、諦めるのが気が早すぎる。誰にとっても、簡単じゃないから、出来るようになったら価値かあることなのに、難しさが分ったら努力する前に逃げ出す。
その短気な判断が、本当にお子さんのためになりますか?
私はこれまでも、何度も親御さんにそう、尋ねてきました。もちろん、今、上達してきてくれている子達の中にもいてます。
みんな、後戻りできない時間の中で、選択するのは同じ。
どんなピアニストでも、アスリートでも・・・野球選手でも、サッカー選手でも、水泳選手でも、卓球選手でも・・・
「練習しなさい」「練習しないなんてありえない」と言ったママパパがいたから、高みへ上ってきたんです。「練習させる才能のある親御さん」のお子様が、いい演奏できる子に育つんです。
子どもの頃から、自分だけで練習できるような人はいません。
子どもたちは、新しい曲、新しい音符、新しいリズムと、一つ一つ格闘して小さいなりに頑張ってはいるけれど、勇気が出ない事もよくあります。
どうか励まして、どうなる事がより、高みなのか、成長なのか、上達なのか、見たり聞いたりする機会を与えてあげてください。
そして、どうか
「もう一人でできるでしょ」という、「親の忙しさからくる無茶ブリ」をやめてあげてください。まだまだ、小さい未熟な子供たちに、無理な成長を要求しないでください。「もう一人でできるでしょ」と
言われた時の、お子様の孤独感を想像してあげてください。
ぜひ、
「一緒に上達しよう!」と・・・思い立ってあげてください。
きっと、上達したことを、自分が自覚した時・・・それは、中学生以降になるかも知れませんが・・・、「ママパパがやらせてくれたおかげ、ありがとう」
と思ってくれる日がくるんです。
そして、そう思う頃、
親をとっくに通り越しているんです。
そこで、
一気に、寂しくなるのは親の方だったりするのですが・・・(^-^;。
今、25歳と22歳の息子らを育ててきた50歳の私だから・・・。
先生と言うよりは1人はヤマハ社員になり、1人はショパンを弾きこなすピアノ男子に育てた母として、夢をかなえる子育てを、一緒にやる親同士として伝えたいんです。
そして、
いつの日か・・・やらせて来て良かったなぁと、ふり返る日が来るために・・・。こうして書いているのも、こんな事しかできないから。
伝えられず、退会していかれる生徒さんも、実際多くいます。だから1人でも多くの子育て中のママパパに、何か届いて欲しいと思います。
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