ピアノを始めよう!と思った時に、やはり一番大切なのは、
「練習」うちの生徒さん達は、ほんとに良く練習してくれます。
体験レッスンの時に、もちろん私は色々と説明するのですが・・・よく聞かれることに
「一日どれくらい練習しなければいけませんか?」と・・・。
その答えは、
「最低3時間です」とは言いません、今は(^-^;。
「開始当初はまず5分。それから、10分・・・実は時間ではなく、曲数をやって下さい。1曲で練習終わり、ではなく、この曲とこの曲、と常時3曲くらいは取り組んで下さい。それらをやっているうちに、気が付けば30分経っていた、1時間弾いていた、となってくるのが大切なんです」とお答えします。
年間、多くの体験レッスンを受けますが
「レッスンを受けたいのですが、ピアノを持っていません。キーボードで出来ますか?」という質問。
練習できません、とは、言いません。が、
キーボードで出来る程度の事は、月6000円7000円払ってやることではない・・・程度の事しかできません。
レッスンでも、舞台でも、演奏するのは
「グランドピアノ」。
レッスン室のモノは220万円以上します。
1万円ほどのキーボードで、同じことができる?220万円の楽器と?もちろん、幼児用教材の間は・・・まだ続くかどうかも分からないので、始める事は出来ます。
ても、
やってもやっても「先生のところで上手く弾けるようにはならない」事に、気付いてきます。大人なら、手も大きく重さも筋力もあるけれど、幼稚園児さんの小さいお手手で、
週に1回だけいつもよりも、ずっと重い楽器を弾くなんて、ものすごい
難しい挑戦です。
やはり、お金を払って、習い始めよう、と思った時には、
最初からダメかもやめるかも、という気持ちではなく、「エリーゼのために」「トルコ行進曲」「子犬のワルツ」なんかを弾けるところまで、
必ずたどり着く!と思ってほしいです。
「始めたい、やってみよう!」と思ったら、やはり、
出来るだけグランドピアノに近いモノ、として、ピアノを選ばれることをお勧めします。
中途半端な、5万円~10万円あたりのモノでは、上にあげた3曲などを弾く時、どうしてもタッチが違い過ぎて、
練習を積んでも、電子ピアノのタイミングに合わせた指になり、本当に無駄な練習になってしまうケースをもう何度も見てきました。私自身も、いまでも、たまに電子ピアノ売り場でタッチ、感触を試していますが、やはり、値段のモノ。
20万以上のクラスのモノしか、
楽器とは言えないくらい、
見た目の形だけ真似た残念なものです。安いものでは、「わざと、出来なくしてある」んです。
メーカーだって、高い楽器を買わせたいですから。
こういう事を、体験レッスン時に必ず言ってるつもりなんだけれど・・・。
せっかく小学校低学年でいいレベルの弾いていても、
音のインパクトも出なければ、打鍵による音色の工夫も出来ない。響かせて、深く!とか、指示しても週1回の生の
楽器の音色・・・グランドピアノは
なんかすごく気持ちいいけど、何が違うのか、どうすればいいのか分からない。ほんと、何人もそんな姿を見てきました。
私は、
楽器店にいつも同行して楽器の違いをママパパにも分かってもらって納得して買ってもらうために、
正直に自分の感じている感覚を説明するんだけれど・・・。下の息子をよく、楽器選びにつき合わせるのですが、ママパパが下位機種を選んだら、私に
「お母さんには、良心がないのか?」と小声で言い
「また犠牲者が増えた・・・」と、苦々しそうに。
本人は、高校で、グランドピアノをやっと買った時
「僕はもう手遅れやからな!アップライトで、ショパン弾くって、どんだけ大変か、分かってるやろ!!」と、ものすごい怒られた・・・。
だから・・・良心があるから・・・もう、そんな事は嫌というほど私自身も分かっているから、言ってきたつもりなんだけどなぁ。
そう、良心があるからこそ「キーボードでもピアノが弾けるようになりますよ」という、
嘘を言わないのです。
それでお月謝をいただいて、2か月?半年?やったってグランドピアノではキーボードで練習しているようには弾けずに、お月謝の無駄になる事を最初から伝えているのです。
もし、やめるかもしれない様子見、でも、期限を決めて2か月続いたら、せめて電子ピアノ、アップライトピアノを買う、という覚悟を持ってほしいです。
続かなくて、やめる・・・という場合、
「お子さんが向いていない」のではなく、「演奏することの価値に気づく音楽に出会えていないで、
難しい事をやらされているため」です。
それで、「やる気がない子でやめる」とママパパが決めてしまえば、
その先の人生で「何故私は弾けないのだろう?」と気付いた時に、
後戻りの出来ない後悔を背負うことになります。
中には・・・楽器選び先生に来てもらうなんて、先生に申し訳ないし・・・と、思うならまだいい。
先生通したら、先生紹介料もらいはるんちゃう?などという気持ちで私を通さずにというケースもある。
けどね、楽器店からの先生ヘのお礼があろうとなかろうと、
それでも「生徒さん側が支払う額は下がる」んです。紹介謝礼は購入金額には当然ですが含まれていません。(ちなみに、紹介の謝礼としては、ヤ〇ハでもカ〇イでも、シマ〇ラでも、2000円程度です。先生方の中には、「そんな程度のためにいちいち生徒さんと同行して紹介しないよ~第一そんなの時給にも交通費にもならないでしょ暇人かいな」と言われる方も多いですが(^-^;)。
それでも、私が同行して説明する理由・・・はひとえに、
後悔しない買い物をして欲しいから。
楽器店に、先生が顔出して紹介しているのに、直で来られた時より、少しでも安くしないと、そのシステムは成り立たないと思いませんか?
値引きがギリでも、附属品追加などで、絶対に損させないようにしないと、「紹介の意味」は無くなるわけで。
また、やっぱり、
紹介は「今後につながる」のです。生徒さんを紹介してきた、だから、次の生徒さんもお安くしてもらえる、そのシステムに乗っかって購入する方が、結局どちらも得するのだから。
講師も確かに、お月謝もらってお金儲けをしているよ。でも、本当に、
「習ってよかった、買ってよかった」にたどり着いてもらうために、が最大の目的であって、それを分かってもらえないのは、ほんとに残念としか言いようがない。
でも、ほんと、音楽をやっている者として「20万以下ののモノではお子様はマトモな練習はできない」という事くらい、理解してもらうのも、講師の大事な役割・・・理解できるようなレッスンをしていかないとなぁ。
これが、まだ、5万程度なら・・・中途半端な10万クラスのを買った時、ほんとに、もったいない大きな買い物になる・・・。ちなみに、10万のモノでも、5万のモノでも、
「グランドピアノへの弾きにくさ」そんなに変わりません。「最低で20万以上のモノ」はなんとか、近づけてある、印象です。5万円のなら4台分の値段。
やっぱり、「意識がそこで、違う」という感覚・・・。
本当に「アコースティックの生のピアノ」と「電子ピアノ」の違い、「グランドにタッチを近づけてある電子ピアノ」が、「どういうものなのか、そんなに違うのか」という事をちゃんと伝えたい!!と、思った先週でした。※追記 生徒さんに、グランドでの練習室を無料開放しているのは何故なのか、という理由に繋がります。
発表会に向けてなどの練習には、ぜひ、ご利用ください。
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