今日は、久々に(?)楽器選びにお付き合いした。
今1年生のR君。幼稚園年中さんから習いに来ていて、いよいよキーボードから、楽器をグレードUPすることに。
しかし、ほんと、ウチもなのだが、R君ところもマンション。もちろん「先生」としては
ナマ楽器がいい事も、嫌というほどわかった上で、
「電子ピアノ」にすることに。
私は、教える側としては、もちろんお金をもらってレッスンしているので、それなりの「責任」も感じる。
その上でも、電子ピアノという選択にも、
不賛成じゃない。
だってねぇ・・・。マンション住まいで、いくら生ピアノがいいからといって買ったところで、もし、苦情がきたら?
隣、上下に、「うるさい」と言われても、
生ピアノでは音量を下げることは出来ない。
ちなみに、弱音ペダルで音量を下げての練習は、「百害あって一利なし」。
遠慮して、どんどんとピアノから遠ざかる。そんなケースは周りに沢山ある。
それならば、まだ「電子ピアノ」で、音量調節したり、ヘッドホンで思う存分鳴らしたり、の方がいい。
ちなみにウチは、生ピアノにサイレントを付けている。が、レッスンを始めようと思ったときに、6畳の和室に、2畳の中古防音室を入れて、生の弦の音で練習できるようにした。
よって、サイレントでの練習はほぼしない。(むしろ、機械が入っていることで、本来の共鳴箱の響きを損ねている気もするが、機械代がもったいなくて外していないww貧乏人根性)
いくら、グランドの音をサンプリングして再現、といっても、電子音に変わりはない。また、スピーカーで出る音、でしかない。
どうしても、
「弦が共鳴音とともに、振動することで出る音」でしか、またその、アクションでしか、感じられない音楽を出す楽器・・・がピアノだと思う。
それでも・・・それでも、電子ピアノを勧めるしかできない住環境。
実際、本当にプロを目指したい、目指させる親ならば、絶対に電子ピアノでは無理。でも・・・本当に「プロを目指す」かどうか、
まだ未知数の子供を教える立場として
、「今優先させること」として、長い時間、楽譜と鍵盤に触れる事、自分の出している音楽を聴く事を積み重ねてもらうために、そう言う選択になる。
実は、ウチで、4年生で「子犬」を弾いたり、「雨の日のふんすい」「ギロック:ソナチネ」を発表会で弾いたりしている二人の子は、電子ピアノで練習した子。
もちろん発表会会場のホールはグランドだ。
発表会前に、別の場所でグランドを借り、演奏もしてもらった・・・が、ほんと、2度ほど通すのみ。
どんな風に当日仕上がるか?と思ったが、それはもう、
見事な演奏だった。
電子ピアノにもいろんなメーカー、価格帯による機種がある。
私と二人の息子は、とにかく「楽器マニア」w。
電子ピアノ売り場に行くと、ほぼ全部触ってみている。もちろん、売り場なので、周りは人が沢山、にぎやかで、「実際に家で弾いてみている音量」ではない。
実際、個体差は、
タッチ・・・。
この、「タッチ」というのは、
打鍵したときの感触・・・鍵盤のハネ方の差。強弱の感度、ペダルの伸び・・・。これが、メーカーによって、ほんとに様々なのだが、その「様々な差」は、実はそのときの
「音量」にものすごく左右される。
音量の設定を大きくすると、とても、良く鳴って、軽い力でも弾けるので早いパッセージも弾きやすいが、逆に音量を絞ると強く打鍵しないといけないから、「弾きにくく」なる。
ということで、大抵、音量のメモリのど真ん中にあわせて、まず弾き、次に3分の1のところで弾き、売り場で睨まれない程度にあげて弾き、最後に
「消音」して打鍵感覚をみる。
この中で、
一番参考になるのが、完全に消音したときの感触だったりする。
その状態で、
和音、アルペジオ、トリル、連打なんぞを試してみると、ほんと差が分かる。
またそれは、ヘッドホンをしたときの、回りに聞こえる「打鍵音」を聞くことにもなるので、それも重要な要素。
あと、
スピーカーの位置や、性能。それから、意外とみんな、当たり前だと思ってて実は重要な、
「譜面台の位置」。これねぇ・・・アップライトで練習していて、イザ、グランドピアノで練習すると、たちまち楽譜、今どこを弾いているのか見失ってしまった経験がある人は、実は多いんじゃないだろうか?
グランドピアノの、譜面を置く位置は実は
アップライトよりずいぶん上。よって、鍵盤と楽譜の目線を移動してて、
いつもと違う距離の目の動きのせいで、ぜんぜん弾けなくなったり・・・したことがある。
なんで、電子ピアノって、
譜面台の位置が、あんなに「ドン前」なんだろうなぁ?と開発会社にモンク言いたくなることもある。
それと・・・
「なんで、こんなところにDEMOや、音色を変えるボタンがあるんだよ!」英ポロの左手オクターブの例の「汽車ポッポ」を弾くと、必死になってw1、5以外の指が
ボタンに触れてしまう。
リバーブくらいならまだしも、DEMOボタンに当たれば、
別の曲が!たまに、DEMO一曲目に英ポロが入っていることとかあって、完璧な演奏が頭から流れ・・・。
「イヤミか!!!」と電子ピアノを睨んだことも。
モツアルトのソナタだと
「かかってこんかい!」とシンクロ・・・と・・・いあいあ。
そういった事を兼ね備えて考えると、この機種
CA71または、このシリーズあたりが、一番いいと思う。
まぁ、私は、どこのメーカーさんとも、シガラミがないので、売ってもマージンも入らないんで、
「自分だったらこれにするだろうな」という感覚。
確かに、これでも、生ピアノとは別モノではあるにせよ、
「生ピアノを弾いたときに、出来るだけ戸惑いが少ないものはどれか?」それが一番、これがいいかな、と思う理由。
で、実際に生徒さんたちが、発表会の場で、いい演奏をしてくれたので、
信頼も増した。
これで、それこそ、「生ピアノをどうしても買いたい」ところまで、サテ、もっていけるかどうか・・・なんだけどねぇ。
現実は、そりゃ、深く長い道のり、ですわな。
ピアノ弾きへの道、なんてねぇ。私も挫折した人間なので、むしろ「なぜ挫折したのか」がとてもよく分かる。
また、プロになられている方が、どういう環境で、どういう人にめぐり合い、どういう練習をし、・・・という事も、まぁ「教えるプロ」としては考える材料くらいは持っているかな。
だからこそ、私は私の出来る範囲で、最善の環境を子供たちに提供してあげたい、その手助けのつもりで、教えている。
それが、自分の息子たちにも、一応の
「見本」として、活かせてもらえれば・・・。
と、言うとなんだかご立派にも聞こえるが、実際は
ただの「楽器マニア」で、あらゆる楽器に
触ってみたいだけwというのが実態だったりするとかw。
そうそう、今日は電子ピアノ考だったが、もちろん生ピアノだって個性があって、個体差も大きい。近々、スタンウエイか、ベーゼンドルファーのある練習場を借りて、息子たちと練習に行こうかと計画していたりするwww。
- 関連記事
-